−2002−





元日や振袖ゆれて過ぎ行けり

をさなごの髪に兔の毛も揺るる

指揮者 Seiji 朱きウィーンの冬の薔薇

1月1日(Mon)





木々はみな真白しなほも雪の降る


早朝のテレヴィで大晦日のコンサートが流れるので、早起きを。
やはり、どの歌手も素晴らしい。
それにあのピアニスト
伴奏があんなに華やかで!

正月の雪も、美しい。寒いけれど、ね。
1月3日(Thu)





山茶花や明日は茶会と話す友


例年松の内に自宅で茶会を催す友達。
去年は足の怪我で出来なかったから、楽しみのよう。
懐石料理は、プロになった甥御さんが手伝ってくれるとか。
近ければ寄せて貰うのに‥‥
あゝ、でも、数時間の正座は???

お茶花は何かしら。
1月5日(Sat)





カステラを選ぶ今年の買初に


それだけのことなんですけれど、カステラを買うのは珍しいのです。
なぜか、「和三盆カステラ」の名に誘われました。

ところで、カステラって漢字ではどう書いてありましたっけ?
ありましたよね、たしか。
1月6日(Sun)





毛糸編みたしほほゑみもあらばよし


そんなわたしなら、いいのにな。

テレビの編物の時間を今夜も見ていた。
広瀬光冶、不思議な人だと思う。
素敵な編み方や素材がいっぱいあって、とても新鮮。
わたしだって、鈎針編は相当していたけれど‥‥

ほら、こんなこと、してないで、さ。
1月8日(Tue)





初芝居観にとメールの今世紀


年末のコンサートには馴染んでいても、初芝居には縁のないわたし。
そろそろ、そういうこともしてみたい。
彼女は和服で行ったのかしら。
1月10日(Thu)





白鳥のしぐさ優雅や城の堀


午後、春のような暖かさの中を遅い初詣に。
振袖の人もちらほら。

公園の堀には二羽の白鳥。
遠くに居たのに、滑るように近寄って来た。
「写してね」というように。

1月13日(Sun)





振袖の日系乙女成人の日


成人式が15日という決りはなくなってしまった。

昨日詣でたお宮では、振袖姿で一日早くお参りする人達もあった。
公園の眺めのいいところでの撮影風景も。

淡い地色に古風な模様の振袖姿が二人。
どちらかの両親らしい人達はカメラを向けて、「ワン・ツー・スリー」とか「かわいいよ!」とか。
その間に聞える話はどうもポルトガル語。

「写させてね」と話し掛けたら、実に明るい笑顔を向けてくれた。
「ぼくも?」と言ったお父さんに、首を傾げたわたし‥‥ごめんなさい。

今日も彼女達は振袖で成人式に出席したのだろう。
あのお父さんが、嬉しそうに運転して。
1月14日(Mon)





子の指先寒の緋鯉の動かざる


ずいぶん前のことです。
歳時記の「寒鯉」に思い出しました。
1月16日(Wed)





人影はふたつ真昼の冬の湖


湖は琵琶湖。
御殿ヶ浜はむかしの景色が良い。
1月18日(Fri)





竈猫には非ずその素早きよ


「竈猫」
たしかにそんな猫が居た記憶がある。
三毛猫が、灰色になっていたりして。

生まれつきグレーのチーコは、今、小鳥を狙っている。
1月19日(Sat)





激しきは寒雷よりも雨音の

山茶花の紅は狂へる姿見せ

おほらかにゆれるよ寒の青き竹


1月21日(Mon)





クッションを入れ替へながら風邪ごこち


むかし、おばあちゃまにお土産で送ったジム・トムプソンのカヴァー。
使わないで仕舞ってあったものを、見つけたわたしも、三年以上そのままで‥‥

明るいブルーだから、紺色の車に合うと思う。
もしかしたら、二十年ほど前のものかもしれない。

1月23日(Wed)





冬深しふるさとの味噌届く夕


どうしても八丁味噌には馴染めない。
外食の時にはもちろん美味しくいただく。
自分では使う気がしないだけ。
1月24日(Thu)





霙るるやバンドネオンも震へをり


こんな寒い日の朝に、ニオイバンマツリの花が一輪ひらいた。

そして夜の名古屋で、思い掛けなくタンゴを聴いた。
バンドネオンとヴァイオリン、ピアノ、そしてベース。
小さな店の外は、雨か霙か、降りつづく。

1月26日(Sat)





正論をとは思へども根深切る


1月27日(Sun)





BGMなぜかサンバで鰤を焼く


鰤を一切れ焼くなんて
つまんないといえば、そうだし。
気楽だと思えば、この上なしで。

ながらメモをするつもりで、ここへ書いてしまったりもできる。
キッチンに立つことの幸せを思おう。

お仲間の一人が、数日前に3メートルの崖から落ちて骨折!
彼女、料理が好きだし、行動派。
お喋りは相変わらずとのことだから、行かなくっちゃ。
1月29日(Tue)





春を待つダンスドレスの青き羽根


わたしのドレスではありません。
シンプルなラインのドレスの裾には、青い羽根がいっぱい揺れています。
クイックステップで踊れば、鳥になるのかもしれない。−連俳より−


      うすむらさきの花の写真を届けたら
      アンコウさんは、花を素敵な瓶のフレームに入れて下さいました。
      あの、甘い匂いが消えないように、ほら、コルクの栓も!

      その香を知らない方は、Knock Please♪

1月30日(Wed)





新しき店へと紅きセーターで


オールデイズを演奏する店が出来て一ヶ月。
行ってみることに。

そこは以前はウェディング・ドレスを売る店だった。
白から一変して、赤と黒のイメージの店内。
落下傘スタイルのワンピースの女の子がキーボードを。
プレスリー?のような髪型の男の子がギターを。

明るくて賑やかで、ツイストを踊る人も居て。
特に好きでもないけれど知っている曲ばかりで、楽しかった。

「よくやるよねえ‥‥」
ふとKAYOさんの声が聞こえたような気がした。
2月1日(Fri)





ダンボール縛りつつ想ふ焚火かな


いつでも、好きな時に燃やしていたよね。
君たちも手伝ってくれたし、シェルティーのラリーはフェンスの傍へ逃げて行ったし‥‥
あの広い庭が、そう、懐かしいわ。

でもねぇ、今はもう、あの辺りでも、ゴミを燃してはいけないんですってよ。

どうしてかしらね、あの、長閑さ、あたたかさ、なのに。

2月2日(Sut)





福は内ことに願ひて庭の闇


庭へ向っては多めに撒く豆。
明日は小鳥がよろこぶわ、と。

福を願いながらも、ほんの数粒を棚やテレビの上に置く。
掃除が楽なように。

この数年、美味しい炒豆が届けられていたから、用意していなくて。
あわててコンビニで買って来た「福豆」も美味しく、なぜか、こんぺい糖が混じっていた。
2月3日(Sun)