海と花の絵にと乾杯夏来る

昨日より涼しいけれど。
曇っているけれど。
今日から夏。

楽しい予定を考えないと‥‥
なにがしたい?
やはり、わたしは素敵な音楽を聴きたい。
美しい海を見たい。
5/6 火曜






どこかさう舌足らずにて虞美人草

I Wanna Be Loved By You”

むかし、モンローを好きではなかった。
いや、むしろ、きらいだった。

今夜のシンガーの牛島とし子。
彼女が歌うこの曲、なんとも魅力的で。

モンローもどきのドレスも、仕草もかわいい、そう思ってしまう。
5/8 木曜 






姫沙羅のつぼみの並びどそれしど




「ちがいますよぉ!」
そう、あつこちゃんの声が聞こえそうな気もするけれど‥‥
5/10 土曜






あの庭にアーチはありし蔓薔薇の

数日前、《買物かご》に入れたデジカメのケースがお昼に届いた。
「空色もめん」の、sorairoさんの手作り。

やさしい薔薇の模様とフリル。
わたしのお気に入りのCAMEDIAに、思った通りピッタリで嬉しい。



sorairoさんは、わたしには今もrosetteさん。
薔薇の好きなrosetteさん。

わたしの前の家の庭には、
もう少し濃い色の蔓薔薇を植えたことを思い出してます。

夏にはまた「空色もめん」のお店へ行きますね!
5/11 日曜 






そら豆や青き葉ふくらませる遊び

ふるさとのそら豆だから、そんな遊びを思い出したのかしら。
ふくらみかけた葉の裏の、薄い被膜がやぶれると、
がっかりしながらも、その中の、柔らかい鮮やかな緑色とその香がうれしくて‥‥

あの遊び、わたしは子供たちに教えなかったような。
あの子には教えなくては、ね。
5/13 火曜






玄関に線を描けり紅の花

写真を写しそびれてしまったけれど‥‥
この一週間ほど、買って来た紅花を活けて楽しんでいた。
5/14 水曜 






水色の薔薇咲きさうな夜の雨











5/15 木曜






新緑の通園バスを跳び降りる

5/16 金曜 






香水を少しそれから饒舌に

まるで梅雨のようなこの頃、なんとなく気だるさが消えない。
夕方の約束に、あわてて支度して、ふっとオーデコロンを手にした。
好ましい香で、爽やかな気分になる。

店を出る時なんて、ほんと、陽気だったこと。
5/17 土曜






The blue rose looks to bloom in the eveing rain.

数日前の俳句を、漢字も読めるRobertさんに見せた。
「薔薇」にはふりがなを付けたけれど。
それから、「水色」は説明した。

考えながら楽しそうに、こんな風に書いて。
英語の俳句には興味があったみたい。
今度は自分で作ってみる、と。

むくさんに訳してもらったら、どうなるのかしら?
5/18 日曜 






ステージにダリア大輪揺れ歌ふ

奏でらるギターの音色虹の色

初めて行った Blue Note はTuck & Pattiの演奏。
ギターとヴォーカルのデュオ。

パープルのウェアのPattiの、迫力!
ギターの “Over The Rainbow” の、美しい響。
5/19 月曜






披露宴の招待二つ風薫る

数日前に一通。
そして、今日また一通。

両方共に、爽やかなお誘い。
5/21 水曜 






アマリリス古き町にも適(そぐ)ひけり

藍染の絞ののれんまた日傘

有松はその浴衣にて歩みたし


井桁屋の卯建

5/22 木曜






氷菓にて終る会席小雨の夜

しずかに過ぎた二日間。
だから、今夜は少しにぎやかに。
5/26 月曜 






花菖蒲たしか水音聞きしこと

静岡の、どこだったかしら、あの菖蒲園。
汗ばむような日だったと思う。

絞の里で催されていた西陣の「源氏物語錦織絵巻」の展示会場に、
こんな素敵な帯があり、思わずカメラを。



5/27 火曜






このやうになるべきものと河鹿笛

5/29 木曜 






模様替へ香水の函見つけたり

数年前にお気に入りだった香水。
もう使ってしまったと思っていたら、封を切ってないものがあった!

ちょっと大変だったけれど、本箱と整理箪笥を移動してよかった。
5/30 金曜






六月や早朝白き花は浮き



6/1 日曜 







ふたたびのときめきよ沙羅ひらくとき

ふしぎなほどに、早過ぎるめざめ。

そして、もうひとつふしぎなことがあった日。
















Click Please♪
6/3 火曜






人魚姫歌ふよ夏星降る宵に

長き髪の流れを留むる星ひとつ

腰掛くる椅子は岩たり夕凪の

Blue Note 名古屋。
ナタリー・コールはステージに立っただけで光を放つ。
長身の、均整の取れた姿態が美しい。
ドレッシーな黒いパンツと横縞のトップにはスパンコールが。

しっとりと「Star Dust」を歌う彼女の青い眼。
ナットキング・コールの声も聞こえそう。

そして、この曲に想い出す人がもう一人ある。
6/6 金曜 






夏椿二輪を添へて夕餉かな

6/8 日曜






沙羅の花を撮るひと持参のデジカメで

風が少し吹いていたので、わたしは枝を持っていた。
いろんなモードを素早く切り替えながら彼女は何枚も撮る。

その沙羅の花を早く見せてもらいたいな。
きっと、わたしが写した花とはちがう表情をしているはず。
6/9 月曜 






袱紗出す朝あぢさゐの色濃くて

近い日に、ジューン・ブライドになる人がある。
今日はそのお祝いに。
6/11 水曜






梅雨の月弾むよビオラのピチカート

真っ赤なドレスの四人、カプラロヴァ・カルテット。
弦楽四重奏には最適のホール。
久しぶりの静かなクラシック。

ちょっとだけ、うっとり、うと〜っと、したりも‥‥
6/13 金曜 






そら豆を煮るそうして楽しくなる

その匂いに。
そして、わたしの味付に。
6/16 月曜






アイスティー前に話してゐしことも

閉店間際の銀行で、待つ間にふと手にした「サライ」。
その目次に気になる店の名があった。
それは付録にとあり、21ページを開く。
「銀座古川」、ニューメルサ7F。
小さな、野菜カレーの写真に、アイスティーが添えられて。

このお店なのだ。
ランドクさんが関ったと書いてらしたのは。

少し時間が経ったから、わたしもここに書けそうな気がした。

この街にあったメルサの喫茶店で、
何度か、ランドクさんとお話したことが懐かしい。
6/17 火曜 






梅雨湿り電話の声のよくとほる

友達へ電話。
義妹と長電話。
所用の電話。
なにかのCMの電話。
etc.etc....... どれもそんな気がする。

紫陽花は美しい。
6/19 木曜






新妻の白き横顔花うつぎ

挙式は四月だった友人のご子息の披露パーティー。
招待状を頂いた時から、花嫁の名が心に留まっていた。
どんな方だろう‥‥とも。

今夜の彼女は、その名が相応しい清純な感じの色白のひとだった。
鹿児島生れで、お酒がとても強いのがお義父様のお気に入りという、
それは意外なたのしさで。

そうそう、彼女の名は、空木さん。
6/21 土曜 






夏至の日の昼下り青き花とどく

メールで届いたのは、キキさんの絵。
清々しくて涼しげ。
むらさき露草は、秋の季語になっているけれど、
蒸し暑さの今、眺めたい花。

一年前にいただいた、枇杷の絵も素適だった‥‥
あの絵をプリントしてもらったTシャツは、キキさんとお揃い♪




6/22 日曜






夏芝を刈るここちよき草の香よ

部屋の中へ芝の匂いが流れて来て、
その香に誘われて、庭へ出てしまう。
そして、手伝うことに‥‥

昨日はわたしが、傷みかけた紫陽花をたくさん剪った。
沙羅の花はもうおわったのかもしれない。
6/25 水曜 






胡瓜揉みかろやかなこころ生れさう

6/26 木曜






揺れながら想い出誘ふ凌霄花

町角の白い壁の家に、オレンジ色の花が咲き始めた。
真夏になれば暑い印象の花なのに、今の季節には爽やかで。
6/27 金曜 






華やかやジューン・ブライドの微笑みの

白百合の花のようなウエディングドレス。
テーブルフラワーもカサブランカのアレンジ。
にこやかな笑顔で輝いていた花嫁。
とても楽しい、音楽会のような披露宴。


6/28 土曜






梅雨の夜やトランペットはミュート音

−連俳より− 6/30 月曜 






ウェディングドレス仮縫夏乙女

数日前に結婚式に行ったから、この句を思い出した。
ちょうど二十年前の夏のこと。
その夏乙女は二十五歳だったかしら。

彼女の娘が今日遊びに来ていた。
十八歳。

‥‥その彼女がウェディングドレスの仮縫いをする日‥‥なんて!
7/3 木曜






しばらくははづかしがりやさくらんぼ

7/4 金曜 






ねぢ花や螺旋階段歌手たちの

JANET SEIDELの他は知らない歌手ばかり。
CLAIRE MARTIN・MADELINE EASTMAN・DIANE HUBKA‥‥
美しい、或いはキュートな女性シンガーの、CDによるコンサート。

ドクター・Tのコレクションによるもので、
そのサイト T's Jazz Page をスクリーンに映しながらの楽しい説明付き。


 
D505iで撮ったのです♪

7/6 日曜






一日の小さきことごと茄子切る

駅近くのコンビニが、明け方襲われたと聞いて、
わざわざ、その店へ行ってみたりしたこと。

頂き物のメキシカン・マンゴーが美味しかったこと。

金柑の花が咲いたこと。
7/7 月曜 






揚羽てふ舞ひ寄る可憐なる花に


金柑の花
微かにみかんの花に似た匂いが・・・
7/9 水曜






蓴菜や椀にゆらげばたのしき宵

「大小がある方が、私の好みです」
そう言い切る店主。

目にも味わいも、それぞれの趣がある。

歳時記で確かめた、じゅん菜の「蓴」
「ぬなは」という古語はわたしも今夜まで知らなかった‥‥

知人に誘われた隣町の、京料理の店の名はしばらく内緒にしておきたい。
それくらい素適な店だった。
7/12 土曜 






雨音に呼び戻されて昼寝覚

7/13 日曜






巴里祭のシャルル・トレネの甘き声

なんということなくシャンソンを選んで。
なんということなくフランスワインを開けて。

食事が終る頃、
そういえば、今年は聴いていないあのシャンソン歌手は‥‥思った途端!
あら!7月14日!

11日の夜、ご一緒した奥様、パリ祭が誕生日と言ってらした。
初めて電話して、「おめでとうございます!と申し上げたくて‥‥」なんて。

まったくいい加減。
句もいい加減♪
7/14 月曜 






ひあふぎや祭の花と知らず来し

おひろさんの日記に写真があり、祇園祭の花だとあった。
昨日は宵々々山だとも‥‥ならば、明日が宵山。

大津に住んでいた頃、夜の八坂神社へ参ったことを思い出したけれど、
あれは今の季節だったのかしら?
7/15 火曜






青葉道明日退院のわが眼鏡

青葉が眩しい。
いつもより眩しい。

ちょうど一年前、お気に入りの眼鏡のレンズを替えた。
遠視に乱視が加わったからだった。

もう一つ予備にと思ったのだけれど、手持ちのはデザインが古い。
かと言って新しいのを買うにも好きなのがない。
そのうちに、そう思って来たら、先週のこと突然壊れてしまった。
メーカーに送るので一週間はかかりますとのこと。

合わないのを掛けると疲れるから、外していることが多かった。

ひとつ、サングラス代りにしていたのが今風な細いタイプだと気が付いて、
明日取りに行く時には、そのレンズを頼もうと思う。

パソコン?
この距離に合わしたのが数年前からあるんです♪
軽い乱視はパソコンだとあまり関係ないようです。
7/16 水曜 






夏休みジャズピアニストは十七歳

行こうかどうしようか、迷っていたけれど、行って良かった。
松永貴志クンの演奏は凄い。

あんなにキラキラした目の少年を、何十年振りかで見たような気がする。
7/19 土曜






海の日と知りて海恋ふ日となりし

7/21 月曜 






ふるさとを偲ぶ鮎の香鮎の色

四万十川の鮎を戴いた。
氷の中の鮎をそっと握ってみた。

わたしがよく知っていたのは肱川の鮎だった。
夏休みに行くと、祖母の家にはいつも井戸端の盥に数匹の鮎が泳いでいた。
その色と感触を想い出した。

四万十川の鮎は深みのある味わいだった。
7/22 火曜






梅雨寒に旅支度俳人ならずとも

旧道を行くのでもなく、でも求道とは思います。

‥‥球道?
7/23 水曜 






FTPして蝉の重唱窓辺の樹

真夏のような午後。
エアコン入れて、でも緑の風もほしくてパソコンの横の窓は開けて。

<夏>を感じて一斉に鳴き始めた今年の蝉たち。

「いろんな鳴き声ね、名前知ってる?」
「熊蝉とか‥‥」
あ〜ら、わたしより詳しそう。
7/25 金曜






窓全開東西南北蝉時雨

今朝の風のここちよさ。
ゴールドコーストにも負けないかもしれない。

もしか、ここにも震度6の揺れが来たら‥‥
ま、それもケ・セラ・セラ、ね。

賞品の豪華版の胡蝶蘭、風に揺れている。


7/26 土曜 






マイペース快きこと梅雨あがる

7/28 月曜






萩焼の鉢水盤にしてしまふ

満開を過ぎそうな胡蝶蘭を切った。
先の方までセロテープで支柱に留めてあるので、鋏を使って失敗。
残りの二本はナイフで切ってきれいに取れた。

花瓶に挿せないから、こんな風に。
紫陽花の葉やポトスと。



7/29 火曜 






白壁に青蔦歯科の椅子堅し

道路の向うの土蔵の壁を眺めている。
青蔦の勢いのいいこと。
比してわたしの気弱さ、この緊張。

待ち時間が長いから‥‥ねむくなるほどならいいのに。
7/30 水曜






延々と祭太鼓は流れ来る

もう二時間くらいかしら。
東から、南から、そして今は西の方から。

商店街を練り歩く各団体の神輿や、踊りの列。
流行の「YOSAKOIソーラン」に熱心なお仲間も、きっと燃えている。

どうしたのかしら、乗れないわたし‥‥
かといって、誘われているジャズ・ライヴにも、行く気にならない。
だって、あの和太鼓や爆竹の音では、ね。
8/1 金曜 






遠花火見て町角の立話

マンションのアーチを出て少し行くと、
打揚花火が木立の上に綺麗に開く場所がある。
門前町のいい雰囲気。
浴衣姿の人も居て、わたしも立ち止る。

「涼しいですね」
「わ、きれい!」

こんな時でないと、近くの人と話さなくなっている。
8/2 土曜






万緑と天守閣とを見下ろせり

いつの間にやら、こんなに濃くなった樹木の色。
雨が多い夏のゆたかな緑。
囲まれた天守閣も重厚に。
8/4 月曜 






待望の祖母の名ゑたまふねむの花

トン子さんからうれしいメールが!

  乳足りし嬰児(やや)のこぶしや百日紅(ひゃくじつこう)  
  
  青林檎生後十日といふ力

Yuunaちゃんという女の子です。
トン子さんのお歓びぶり、見えそうです。
8/5 火曜






虹を描くをさなごの夢広がれと

色鉛筆で遊んでいた。
お日さまを描く彼女。
すみれと蝶を描いていたわたしに、「にじをかいて、ね!」と。
はて、覚えていたのに、七色の順番がわからない。
いいかげんで色を重ねて、そうだわ、この色鉛筆は水に溶ける‥‥
小筆でぼかした虹、気に入ってもらったみたい。
8/7 水曜 









春へ