空青し立秋の雲白ければ

      8/7(日)





秋涼や鳥の子色の犬と逢ひ
    夕方清里へ着く。
    ネットで見付けたペンション
    車を降りた途端に、庭の向うから大きなふわふわした犬が駆け寄って。
    かわいい出迎えに嬉しくなる。

    あとで聞くと、大きくてもまだ五ヶ月の仔犬とか!
    そして名前は五郎チャン!

      8/9(火)




赤とんぼチキンカレーを注文す
    気まぐれドライヴ。
    空いていたらあそこでランチを、と八ヶ岳倶楽部へ。
    いつか来た時には紅茶を飲むのもやっとだったから。

    「つめた〜いみずでひやした あさどりのトマトはいかがです〜♪」
    歌うように言っているちいさな女の子。
    そばで柳生さんが優しい目で見てらした。

    「お孫さんですか」
    「そうですよ」

    で、わたしはツーショットを。
    女の子と?
    柳生さんと?

    **************

    ペンションの夜。
    オレゴンからのバイトさんがギタリスト、ということで、
    急に始ったJAZZ LIVE。


      8/10(水)




語らひのとききらきらと草の花
    やさしく透けていたカーテンの、ログハウスの部屋での一時間が、
    きっと、大切な想い出になるだろう。

    sorairoさんに予約してもらった、わたしの名が一字入ったお店で、
    美味しい昼食を。

    最初に会った時に、一緒に行ってみたのにお休みだった店だから、
    ほんとうに嬉しかった。

    Yumikoさ〜ん!
    もし、ここを読んで下さったら‥‥
    あなたの素敵だったスイスからのサイトのこと、話してましたよ。
    あの頃はrosetteさんだったsorairoさんと。

      8/11(木)




美術館めぐりは秋の湖沿ひに
    昨夜泊めていただいた蓼科の別荘で、
    なにやら同窓生めいて来た女ばかり五人が、北澤美術館とその新館へ。

    先に訪れた新館では、
    いつもはルネ・ラリックの物ばかりだったのに、
    偶然にオールド・ノリタケの展示もあった。

    ライトに浮かぶ陶磁器はやわらかさを見せ、ラリックのガラスと調和していた。
    板谷波山の葆光彩磁器を、並べて見てみたいとは以前から思っていたけれど。



    ーパンフレットより ー


    午後のゴルフ場へ戻れば、
    なんと、ある方がホール・イン・ワンをなさったとのこと。

    そういう場に居るのは初めてだったのです。
    お祝いの言葉や拍手や笑いや、とても楽しいイベントに参加させてもらうなんて。
    やっぱりゴルフしたいな、と思ってしまう。

    嬉しそうなご夫妻の写真も何枚か撮りました、けれど載せるわけには‥‥

      8/12(金)




新秋やコンスタントに120
    土岐から豊田までの新しい東海環状道は、
    道路は良いし車はほんとうに少ない。
    120キロが快適!
    こんなおかしな句が出来てしまう。

    スピード恐怖症のはずのわたしは、
    実は、単なる混雑恐怖だったのかしら。

    諏訪から家まで二時間!

    あっという間に、35℃の現実へ。

      8/13(土)




来年のそれからの八月十五日

      8/15(月)




白萩の帯に浮き出てをりにけり
    残暑の厳しい日々だけに、
    和服を着こなすひとの、秋の風情が印象的な夜。

      8/17(水)




今朝はまだつたなき歌やつくつくし
    だから、この朝は清々しく。

      8/19(金)




住みし道通ればはやも稲穂の黄
    騒音の大型店から出た後だったので、
    ほっとする風景。

      8/20(土)




無花果や画像プリント完了す
    いえ、いちじくの画像ではありません。
    あまりプリントはしないのですが、今日はちょっと丁寧に。

    食べたくて買って来たいちじくはお皿の上でした。

      8/22(月)




FAXの巻紙となり蟲の声
    雨が降り、湿度は多いものの涼しくなって、
    開けている窓から虫の音高く流れ込む。

    なんだか、今日は送られてくるものも多いのは、
    秋本番、いろんなことが再開する気配。

      8/23(火)




風よわし颱風の円の中なれど
    朝は予報を聞いて、葭簀を横にしたり、植木鉢の幾つかを室内に入れたり。

    塀の外の、竹の揺れ方を見て、?‥‥
    テレビの天気図とは違うような気がする。
    暴風雨圏と指定されても、風は弱まるばかり。
    ただ、とっても蒸し暑い。

    夕方、少しの用事で出掛けて、喫茶店へ。
    ふっと気分転換したくなったから。
    ここを通るかもしれない、なんて昨夜から思ってもいたし。

      8/25木)




歩くこと愉し秋の夜風の街
    久しぶりの名古屋の街。
    そして、クラシックのコンサート。
    イタリア歌曲よりも、日本の歌曲が好きだった。

    山田耕筰と中田喜直の曲がつづいて。
    わたしが最近お知り合いになり、誘いを受けたひとだけは、
    他の作曲家の歌。
    「ふるさとの道」と「さとうきび畑」

    あたたかく、こころに沁みる歌だった。

      8/26(金)




降るよ降るよつくつくぼうしの大合唱
    真昼、丘の上で車を出たら、
    初めて聞く湧き出るような ♪ツクツク・ツクツク・ツクツクボーシ♪ のコーラス。
    林のそばまで行き見上げると、
    光とともに落ちて来るような。







    見晴しのいいレストランで、
    この空のような色のブラウスが素敵な、
    Happyな方の、Birthday Party。
    8/28(日)




オルゴールのCDの音秋づけば
    三協オルガニートの「華麗なるオルゴール」
    パソコンのそばの引出しにあったから、ここで掛けてみた。

    いつ買ったのか。
    きっと、オルゴールが好きになっていた頃。

    何年も、オルゴールの捩子を巻いたことがないような。

      8/31(水)




りんだうや手に採り和む布表紙

      9/1(木)




さういへば案山子ゐたやら隣の田
    久しぶりに行った矢作川の近く。
    午後の暑さに、冷房の調節ばかりしていて。

    三時過ぎ、用事で出た外が、日蔭ならば思わぬ涼しさの風。
    やはり田畑のあるところは違うと‥‥

    そろそろ稲刈りの近い頃。
    今、書きながら思い出せない。
    案山子が立っていたのかしら?

      9/3(土)




台風余波なれど街角に立ち難き
    雨は降っていないし、大したことはないと思っていた。
    むしろ涼しいから歩きたいわ、くらいで。

    ところが、交差点の信号が赤で立ち止る。
    後からの突風に押し出されそうになって、あわててビルの傍へ寄る。

    遠くても、やはり台風。

    今、携帯にメールが。

     ただいま風速何十メートルだろう。
     停電中、雨漏りひどし。
     ロウソクで食事中。

    南予のfuさんから。
    海の近くの家、ちょっと心配。

      9/6(火)




ビル達を大きく抱く秋夕焼
    野分が吹いて、空は澄み渡った。
    涼しいとは言えないにしても、やはり秋。

    夕方の、菅生川には水も多く、橋の上から見る夕空は広い。
    明るいオレンジ色の夕茜、その耀き!

    天守閣は見えない‥‥

      −連俳より−9/8(木)




おどろきは秋刀魚のさしみその美味に
    最近嵌っているのが居食屋「和民」

    若い友達の家族に誘われたから知った店。
    すごく新鮮な素材!
    そしてリーズナブルな価格。
    爽やかなスタッフ。
    賑やかなことも、慣れれば愉しい。

    海岸に育っても、秋刀魚は獲れない豊後水道。
    だから、今になって、
    生れて初めて食べた秋刀魚の握り寿司の、美味しかったこと!

      9/9(金)




色鳥やジュース並べる酸素バー
    こんなの俳句なのかしら?

    止り木でそれぞれにチューブを鼻に。
    カウンターの目の前には、ラベンダーやミントなど四種類の綺麗な色の液の瓶。
    好きなのを選んでボタンを押すと、そのアロマと酸素が運ばれて来る。
    どうも好きな匂いは無くて、かろうじてマンダリン・オレンジを選んで20分吸う。

    なんだか、肩が軽くなったような。
    それから徐々に気分爽快♪

    名古屋の、あるオープンしたばかりの店で。

    調べてみたら、羽田空港にも出来たらしいし、銀座メルサにもあるとか。

    ‥‥銀座メルサでは思い出す方が。

    9/10(土)




今宵また独りのゆとり宵の月



      9/13(火)




葭の原むかしへと漕ぐ和船かな
    近江八幡の水郷巡り。

    琵琶湖に続いての西の湖までの川。
    地図で見れば、住んだことのある南志賀のほぼ反対側。

    何十年ぶりの小舟に乗り、
    櫓の音を楽しむ。




    船頭さんに訊く。
    「ねえ、南志賀って、あちらの方向なの?」
    「い〜や、ちがうで〜。こっちやわ」
    関西訛も懐かしい。

    何度か、川面に鵜の頭が出て来たり、
    柿や無花果が生っている大きな木があったり。

    その度に、舟の中は賑やか。

    涼しい川風に葭や蒲が揺れても、
    ほんとうのところは、わたし達、まったく風情のないことで‥‥
    何艘かに分かれた他の人達も、きっと。
    俳句を作る何人かは、それどころではなかった、筈で。


    9/16(金)




名月やうさぎを抱きて庭に立つ
    やはり、あの影は兎よねぇ、と義妹と話して。
    彼女達が帰ってから、もう一度見た月。

    ふっと、そのあたりの椅子に居たピーター・ラビットを抱いて出たのは、
    その前に、こんな話を聞いたから。

      「お月さまのうさぎ、なにしてたっけ?」
      「お餅、焼いてるの」

    五歳の女の子とママの会話ですって。
    そうよね、お餅搗きを見たことがないのよね。

      9/18(日)




老木に桜の香する秋の朝
    昨日の朝、いつもになく早い目覚めで、朝の散歩をしてみた。

    日の出で変ってゆく町。
    近くの古い邸の門には、春は色濃く咲く桜の大木がある。
    その木のそばを通った時、桜の葉の匂いがした。
    昼間も夕方も、今までにそんなことは知らない。

    今朝も気になって、行ってみる。
    ほんの少し遅い時間。
    昨日のような漂う香はないけれど、木の下に立てば、仄かに。



    9/19(月)




秋扇モノクロの高峰秀子
    久しぶりに映画を観た。
    BSUに廻したら団令子と高峰秀子が話していた。
    始ったばかりらしい。

    題名もわからないまま、見入っていた。
    出て来る俳優さんはみんな若い。(当たりまえ‥‥)

    「女が階段を上がる時」
    1960年の作品。
    見てないわけだ。

    ?そんなことはない‥‥よね。
    仲代達矢が好きだったし、見ていると思う。
    でも全く記憶がない。

    高峰秀子にあんな風な魅力があった、なんて。

    モノクロの映画に、色彩を感じていた。
    和服のコートは、きっと明るさのあるベージュ。

      9/20(火)




おしろいや聴え来るくる海の音
    あることを調べたくて検索したら、
    佐田岬のサイトに出会った。
    その保内町は、わたしが生れた八幡浜市に合併したばかりのようで。

    いろんなことが不思議なように結び付く、文字通りネット。

    この間、散歩の途中で写したのが白粉花。
    母と住んだ海に近い家に咲いたのは、紅い花だったけれど。

    9/22(木)




Bフレッツ接続終了秋暑し
    なんとかかんとか、繋がりました。

    動きの速さを喜ぶよりも、
    自分で出来た V(^0 ‥‥ の嬉しさ。

      9/24(土)




その歌でねむりへ誘ふ秋の雨
    パソコンの中の引越しも大変。
    でも、包みを開けたり、重いものを持ったりとは大違いで。
    それに、何がどこにあるというのは、家の中とは違ってよくわかる♪

    わたしの持ち物もこんな風に片付けたい、な。

    更けてから降り始めた雨。
    半袖を止した涼しさ。

    9/27(火)




風通る部屋のうれしさ栗茹でる
    熊本の栗。
    黒く光る栗。

    ふるさとの、内子や中山の栗も美味しいけれど、
    これもきっと甘いわよ。

    栗を茹でても、キッチンももう暑くはならない。

      9/30(金)




金色の仏像拝観秋の雲
    京都へバスの旅。

    円山公園から東寺へ。
    東寺へ行ったのは初めて。

    仏像よりはやはり五重塔が美しい。


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    10/1(土)




幾十年変へぬ姿の摩耶も秋
    昨夜は有馬。
    金泉という湯はこの文字のような色。
    友達は朝湯も愉しんだらしいけれど。
    道後の近くで幼い日を過ごしたわたしは、温泉ぎらいなのかも。

    嬉しかったのは神戸港のクルージング。
    食事の後はひとりでデッキへ。


    Click Please♪

      10/2(日)




降り立てば木犀の風に迎へらる
    昨日は奥歯を抜いた。
    今日はその治療に行っただけなのだが、
    緊張感は残ったまま。
    それを、ふわ〜っとほぐしてくれた今年初めての金木犀の香。

    わたしの庭にも、もうすぐ咲く‥‥

    10/5(水)




二枚づつコピーしてをり木守柿
    古い物をコピーすると、
    紙が白いから活字は鮮明になり、一見新しい内容に見える。

    ところが写真は違う。
    古いことがくっきりと浮かび上がってくる。

      10/7(金)




金木犀おとうさんと踊る女の子
    幼稚園の運動会。
    年中組さんがお母さんと踊っている中に、一人のお父さん。
    あら、お母さんは来られないのかしら‥‥

    ふっと、むかし同じ幼稚園の運動会、
    次男が生まれた翌日のことで、義妹に出てもらったのを思い出していた。
    今は、お父さんなんだわ!

    気が付けば、隣にお揃いのシャツを着た女の子がお母さんと踊っている。
    あ!ふたごちゃん♪




    10/9(日)




櫨の実やをさななじみの声近し
    彼女は広島に居る。
    会ったのは‥‥何年前だろう。

    小学校の高学年で、わたしの家の隣へ越して来た。
    けんかもしたし、校庭の櫨の木の下が秘密基地だったし。

    高校の時に、彼女はまた転校生で現れた。
    それほど親しくはしなかったけれど、ほっとする存在だった。
    今、幼なじみと言えるのはこのひとだけかもしれない。

    ‥‥!
    あら、もうひとり居た!

      10/11(火)




菊花展準備中夜の城の下
    文化の日前後に催される公園の菊まつり。
    その準備が今からされているとは今夜知った。
    まだ蕾の鉢を並べているようだ。

    六時になり、ちょうどからくり時計の扉が開いた。
    人形の家康が能を舞う。
    光の中で昼間よりも綺麗。

    見るのは多分これが三度目。
    初めて見たのは、菊の頃に、おばあちゃまと。
    十年ほど前のことだろうか。

    今年は十一月に行ってみよう。



    −連俳より−10/13(木)




爽涼や朝鳥の歌ちゆるりりり

      10/15(土)




秋しぐれ遠山淡く動きをり

    10/17(月)




初紅葉美濃に陶房訪へば
    すこしお話を伺って、
    それから陶芸作家岸本氏のビデオを見ていた。

    ふと目を遣ったわたしの左側の障子に息をのむ。
    失礼かもと思いながら、
    今撮らなければ‥‥と。



Click Please♪
      10/19(水)




スパゲティくるりと巻きてくわりんの実
    お昼に近くのイタリアンの店へ行く。
    暑い時はその気にならなかったので、半年振り?

    ランチメニューの、最初に出るサラダとパン。
    オリーヴオイルが掛けてある柔らかいパンの美味しいこと。

    わたしが頼んだのは、たらこといかのパスタ。

    窓の外には低い土塀があって、
    その上の枝に、花梨の実のいくつか。
    秋の陽に透くような黄みどり。

    10/21(金)




手伝ひは洗濯機にて冬支度
    急に寒くなって、セーターを出したりの今朝。
    初夏からずっと着ていたお気に入りの数枚のシャツも、もう片付けよう。

    でも、まだわからないよね。
    汗ばむ昼間があるのかも。

      10/23(日)




紅葉して夕べ中庭あかあかと
    わたしの庭で一番早く紅葉するのは花水木。
    二日ほど前から気づいて、今日はとても綺麗に。

    西日に燃えるようなその葉。
    写すよりはと、眺めていた。
    10/25(火)




身に入むやテナーの「この道」三節目
    カンツォーネやアリアが素晴しい市原多朗の歌。
    それでもこのアンコール曲は目を閉じて聴いていた。

    森島英子のピアノは優雅で華やかで。
      10/26(水)




晩秋や編隊機越ゆ犬山城

    秋思ふ土蔵の中のほの暗き

     なんとなく夜なべの似合ふ古き家



−犬山にて−
    10/27(木)




八角形の器へ酢橘しぼる宵
    秋雨の一日だったから、
    野菜がいろいろあるから、
    今夜は鍋にするわね。

    「食べに来ませんか」の電話には、「無理」の返事。

    酢橘の香の立つ時、
    ふっと言ってしまう、
    来ればいいのにね。
    10/29(土)




化粧すれば花水木もみじの誘ひ声
    鏡台というのか、ドレッサーというのか、
    使わなくなって久しいし、手放したのは十年前。

    テーブルに置いた花柄のコスメボックス(♪)の鏡に紅葉が映った。
    あら、と振り返ると、花水木の葉が綺麗。

    デジカメを持って、窓越しに写して、
    それはTOPに使った。

    そうそう、鏡の中のも撮らなくちゃ‥‥が、これ。




    じっと見ていると、変な感じ。
    だって、反対なんですよ、右と左。

    10/30(日)




魔女の帽子の歌手と南瓜の笑ひ顔
    誘われたから、好きなシンガーだから、名古屋へ。
    今日はハロウィーン。
    街角にも店の中にも、パンプキンの飾り。

    モンローの歌がお得意の彼女は、今夜はブロンド。
    ツーステージ目には魔女のような黒い帽子をかぶって登場。

    「シェルブールの雨傘」好きだった。
    10/31(月)




したじきに校歌も載りて秋うらら
    ふるさとの方からのプレゼントの画像。
    わたしは知らない小学校だけれど、創立110周年とある。
    父の作詞の校歌とのこと、それも最近まで知らなかった。

    運動会の様子がかわいい。



    11/2(水)




アンドレ・リューのサイト見付けし文化の日




白きのここびとのふとんかもしれぬ
    ふわふわしたきのこ。
    白マイタケかと思ったけれどちがう。
    ハナビラタケ。
    花びら茸。

    ほうれん草のお浸しに加えて食べてから、ネット検索。
    なんとなんと、健康食品にずら〜っと!

    となると、ちょっと夢がない‥‥

    11/5(土)